
求人票に「週休2日」とあっても、そのうちどの日が法定休日なのか、気になったことはありませんか。
土曜と日曜のどちらに出勤すると割増賃金が付くのか──職場の説明だけでは線が見えにくいところです。
この記事は、法定休日の数と、休日に働かせるときの決まりを、労働基準法と施行規則の言葉だけで確かめます。
結論から書きます。
第三十五条が置いている線は毎週少くとも一回の休日です。
条文の確認日は2026年10月17日です。
法定休日の数=労働基準法35条1項の「毎週少くとも一回」
休日の数を決めている条文は、労働基準法第三十五条です。
見出しはそのまま「休日」で、項は2つしかありません。
使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
(労働基準法 第三十五条第一項)
条文の数字は毎週少くとも一回で、二回とは定めていません。
「少くとも」とあるので、一回は下限の線にあたります。
会社が週に2日休みを置くこと自体は、この下限の上に積む形です。
| 項 | 条文が置いている線 | 読み方 |
|---|---|---|
| 第三十五条第一項 | 毎週少くとも一回の休日 | 原則(週ごとに1回) |
| 第三十五条第二項 | 四週間を通じ四日以上の休日 | 例外(4週間で4日) |
週ごとに数えるのが原則で、4週間で数えるのが例外という2段の並びです。
どちらの段に当たるかで、休日をどこに置けるかの自由度が変わってきます。
法定休日という語の位置=条文が使っているのは「休日」の一語
最初に押さえたいのは、「法定休日」という言葉そのものが労働基準法の条文に出てこないことです。
労働基準法と施行規則の全文を見ても、使われている語は「休日」だけでした。
それでも第三十五条の休日が特別な位置にあるのは、第三十六条がこの条を名指しで引いているからです。
又は前条の休日(以下この条において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。
(労働基準法 第三十六条第一項)
第三十六条の「休日」は前条=第三十五条の休日を指すと、条文自身が定義しています。
| 呼び方 | 条文での位置 | 条文が使っている語 |
|---|---|---|
| 法定休日 | 第三十五条(第三十六条が「前条の休日」として引く) | 休日 |
| 所定休日(会社が独自に置く休日) | 労働基準法・施行規則に語なし | ― |
| 振替休日 | 労働基準法・施行規則に語なし | ― |
| 代休 | 労働基準法・施行規則に語なし | ― |
「所定休日」「振替休日」「代休」は、どれも職場や解説で使われる呼び方です。
条文の言葉で確かめられるのは、第三十五条の休日と、それを引く条文の側に限られます。
法定休日の例外=35条2項の「四週間を通じ四日以上」
第二項は、第一項を外す条件を1つだけ置いています。
前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
(労働基準法 第三十五条第二項)
4週間を通じて4日以上休日を与えるなら、毎週1回の決まりは適用しないという形です。
条文が見ているのは4週間の合計日数なので、ある週に休日が1日も無い並びも、この項の上では起こり得ます。
そのかわり、4週間を区切る起点が決まっていないと、日数を数えることができません。
| 比べる点 | 第一項(原則) | 第二項(例外) |
|---|---|---|
| 数える単位 | 毎週 | 四週間 |
| 休日の数 | 少くとも一回 | 四日以上 |
| 起算日を明らかにする定め | 条文に定めなし | 施行規則第十二条の二第二項 |
| 使用者に求める書き方 | ― | 就業規則その他これに準ずるもの |
法定休日を4週4日で数えるときの起算日=施行規則12条の2第2項
4週間の起点は、施行規則第十二条の二第二項が決めています。
使用者は、法第三十五条第二項の規定により労働者に休日を与える場合には、就業規則その他これに準ずるものにおいて、四日以上の休日を与えることとする四週間の起算日を明らかにするものとする。
(労働基準法施行規則 第十二条の二第二項)
4週4日の形をとる会社は、起算日を就業規則に明らかにする定めです。
同じ条の第一項は、変形労働時間制の期間の起算日についても同じ形の定めを置いています。
使用者は、法第三十二条の二から第三十二条の四までの規定により労働者に労働させる場合には、就業規則その他これに準ずるもの又は書面による協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。)において、法第三十二条の二から第三十二条の四までにおいて規定する期間の起算日を明らかにするものとする。
(労働基準法施行規則 第十二条の二第一項)
起算日が決まっていれば、どの4週間で4日を数えるのかが外から確かめられます。
就業規則を見るときは、休日の日数と並んで起算日の書き方も探してみてください。
法定休日に働かせる根拠=36条1項の協定と33条の臨時の必要
第三十五条の休日に働かせる道は、条文の上では2つに限られています。
1つ目は、労働者の過半数で組織する労働組合などとの書面による協定です。
使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、
(労働基準法 第三十六条第一項)
協定をして行政官庁に届け出た場合に、休日に労働させることができる並びです。
2つ目は、災害その他避けることのできない事由による臨時の必要がある場合です。
災害その他避けることのできない事由によつて、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。
ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。
(労働基準法 第三十三条第一項)
第三十三条は行政官庁の許可を前提にしていて、急迫のときだけ事後の届出に回しています。
届出のあとの扱いは、第二項が定めています。
前項ただし書の規定による届出があつた場合において、行政官庁がその労働時間の延長又は休日の労働を不適当と認めるときは、その後にその時間に相当する休憩又は休日を与えるべきことを、命ずることができる。
(労働基準法 第三十三条第二項)
行政官庁は、休日の労働を不適当と認めるときにその後に休日を与えるべきことを命ずることができます。
| 休日に働かせる根拠 | 前提になる手続 | 根拠 |
|---|---|---|
| 労使の書面による協定 | 協定をし、行政官庁に届け出る | 第三十六条第一項 |
| 災害等による臨時の必要 | 行政官庁の許可(急迫のときは事後に遅滞なく届出) | 第三十三条第一項 |
| 公務のための臨時の必要 | 官公署の事業に従事する国家公務員・地方公務員 | 第三十三条第三項 |
協定そのものの中身と時間の上限は、36協定とは何かを労働基準法36条で確かめた記事で4つの線に分けて確かめています。↓

法定休日の労働を協定で決める中身=36条2項4号の「休日の日数」
第三十六条の協定には、決めておく事項が号で並んでいます。
休日に関わるのは第四号です。
対象期間における一日、一箇月及び一年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数
(労働基準法 第三十六条第二項第四号)
協定には労働させることができる休日の日数を定める形になっています。
協定の対象期間も、同じ項の第二号が区切っています。
対象期間(この条の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる期間をいい、一年間に限るものとする。第四号及び第六項第三号において同じ。)
(労働基準法 第三十六条第二項第二号)
休日の労働は、時間の上限の数え方にも入ってきます。
第六項は、協定があっても超えられない線を号で置いています。
一箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間百時間未満であること。
(労働基準法 第三十六条第六項第二号)
対象期間の初日から一箇月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の一箇月、二箇月、三箇月、四箇月及び五箇月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間の一箇月当たりの平均時間八十時間を超えないこと。
(労働基準法 第三十六条第六項第三号)
第二号と第三号は、どちらも延長した時間と休日に労働させた時間を合わせて数える書き方です。
| 第三十六条 | 休日の労働の扱い | 条文の線 |
|---|---|---|
| 第二項第四号 | 協定で定める事項 | 労働させることができる休日の日数 |
| 第二項第二号 | 対象期間 | 一年間に限る |
| 第六項第二号 | 1か月の時間外+休日の時間 | 百時間未満 |
| 第六項第三号 | 2〜6か月平均の時間外+休日の時間 | 1か月当たり八十時間を超えない |
法定休日の割増賃金=37条1項の「休日に労働させた場合」
休日に働いた分の賃金の線は、第三十七条第一項にあります。
使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
(労働基準法 第三十七条第一項)
対象は第三十三条又は第三十六条第一項で休日に労働させた場合で、率は政令で定めます。
第三十六条の休日は第三十五条の休日を指すので、割増賃金が結び付いているのも第三十五条の休日の側になります。
会社が独自に置いた休日の出勤が、この項の「休日」に当たるかどうかは、第三十五条の休日が別に確保されているかで見ていく形です。
同じ項のただし書は、一箇月について六十時間を超えた場合の率を置いています。
ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
(労働基準法 第三十七条第一項)
ただし書が対象にしているのは「延長して労働させた時間」で、休日という語は入っていません。
政令の側で決まる休日の率と時間外の率は、割増賃金の率は何%なのかを労働基準法37条と政令で確かめた記事で並べています。↓

法定休日の労働が深夜に及ぶとき=施行規則20条2項の「六割以上」
休日に出て、そのまま夜10時を過ぎたときの率は、施行規則第二十条第二項が決めています。
法第三十三条又は法第三十六条第一項の規定による休日の労働時間が午後十時から午前五時(厚生労働大臣が必要であると認める場合は、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時)までの間に及ぶ場合においては、使用者はその時間の労働については、前条第一項各号の金額にその労働時間数を乗じた金額の六割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
(労働基準法施行規則 第二十条第二項)
休日の労働時間が深夜に及んだ分は六割以上の率です。
第一項は延長した労働時間が深夜に及ぶ場合を、第二項は休日の労働時間が深夜に及ぶ場合を、それぞれ分けて置いています。
法第三十三条又は法第三十六条第一項の規定によつて延長した労働時間が午後十時から午前五時
(労働基準法施行規則 第二十条第一項)
| 施行規則第二十条 | 対象の時間 | 率 |
|---|---|---|
| 第一項 | 延長した労働時間が深夜に及ぶ場合 | 五割以上(60時間超の部分は七割五分以上) |
| 第二項 | 休日の労働時間が深夜に及ぶ場合 | 六割以上 |
第二項には第一項のような六十時間のカッコが付いておらず、数字は六割以上の1つだけです。
法定休日と労働時間の線=32条の「四十時間」「八時間」と40条の特例
休日の数とは別に、働く時間の線は第三十二条が置いています。
使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
(労働基準法 第三十二条第一項)
使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
(労働基準法 第三十二条第二項)
1週40時間と1日8時間は時間の線で、休日の数を決める第三十五条とは別の条です。
たとえば週に6日働く形でも、第三十五条の上では毎週1回の休日が置かれていれば足ります。
そのうえで、6日の合計時間が第三十二条第一項の四十時間に収まるかは、別の問いとして確かめる形です。
事業の特殊性に応じた特例を置く第四十条も、対象の条を限っています。
別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第三十二条から第三十二条の五までの労働時間及び第三十四条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
(労働基準法 第四十条第一項)
第四十条が挙げているのは第三十二条から第三十二条の五までの労働時間と第三十四条の休憩で、第三十五条は入っていません。
| 条 | 決めているもの | 第四十条の特例の対象 |
|---|---|---|
| 第三十二条 | 1週40時間・1日8時間 | 対象(労働時間) |
| 第三十四条 | 休憩 | 対象(休憩) |
| 第三十五条 | 休日(毎週少くとも一回) | 条文に挙がっていない |
法定休日と変形労働時間制=施行規則12条の4第5項の連続労働「六日」
1年単位の変形労働時間制をとると、休日の置き方には別の線が加わります。
第三十二条の四第三項が、厚生労働省令に限度を任せています。
対象期間(第一項の協定で特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。
(労働基準法 第三十二条の四第三項)
その限度を定めているのが、施行規則第十二条の四第五項です。
法第三十二条の四第三項の厚生労働省令で定める対象期間における連続して労働させる日数の限度は六日とし、同条第一項の協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。)で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度は一週間に一日の休日が確保できる日数とする。
(労働基準法施行規則 第十二条の四第五項)
連続して労働させる日数の限度は原則として六日です。
特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間)については、一週間に一日の休日が確保できる日数が限度になります。
| 期間 | 連続して労働させる日数の限度 | 根拠 |
|---|---|---|
| 対象期間(特定期間を除く) | 六日 | 施行規則第十二条の四第五項 |
| 特定期間 | 一週間に一日の休日が確保できる日数 | 施行規則第十二条の四第五項 |
変形労働時間制の3つの型と残業代の数え方は、変形労働時間制で残業代はどう数えるのかを条文で確かめた記事で確かめています。↓

法定休日を就業規則と労働条件通知書で確かめる=89条1号と施行規則5条
休日がいつなのかは、会社が作る書類に必ず出てくる事項です。
まず就業規則の側から見ていきます。
常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。
(労働基準法 第八十九条)
始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
(労働基準法 第八十九条第一号)
第一号に始業及び終業の時刻、休憩時間と並んで休日が入っています。
入社のときに受け取る労働条件の明示にも、休日は入っています。
使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
(労働基準法 第十五条第一項)
始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
(労働基準法施行規則 第五条第一項第二号)
明示の方法は、施行規則第五条の第三項と第四項がつないでいます。
法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める事項は、第一項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)とする。
(労働基準法施行規則 第五条第三項)
法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。
(労働基準法施行規則 第五条第四項)
休日を含む第二号の事項は、書面の交付で明示する側に入っています。
労働条件通知書に書かなければならない項目の全体は、労働条件通知書に何を書かなければならないかを条文で確かめた記事で並べています。↓

法定休日の規定が外れる人=41条の管理監督者と41条の2の104日
第三十五条が当てはまらない労働者も、条文で決まっています。
この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
(労働基準法 第四十一条)
事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
(労働基準法 第四十一条第二号)
柱書が外しているのは「労働時間、休憩及び休日に関する規定」なので、第三十五条の休日もここに入ります。
第二号が見ているのは「監督若しくは管理の地位にある者」かどうかで、役職名そのものではありません。
第四十一条第二号が外す範囲は、管理監督者に残業代は出ないのかを条文で確かめた記事で柱書の言葉から確かめています。↓

高度プロフェッショナル制度の第四十一条の二も、休日の規定を外す条です。
この章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しない。
(労働基準法 第四十一条の二第一項)
そのかわり、決議で定める事項の1つとして、休日の日数が号に置かれています。
対象業務に従事する対象労働者に対し、一年間を通じ百四日以上、かつ、四週間を通じ四日以上の休日を当該決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が与えること。
(労働基準法 第四十一条の二第一項第四号)
ここの線は一年間を通じ百四日以上、かつ、四週間を通じ四日以上の休日です。
| 対象 | 第三十五条の休日の規定 | 条文が置く休日の線 |
|---|---|---|
| 一般の労働者 | 適用される | 毎週少くとも一回(又は4週間を通じ4日以上) |
| 第四十一条各号の労働者 | 適用しない | 条文に定めなし |
| 第四十一条の二の対象労働者 | 適用しない | 一年間を通じ104日以上、かつ、4週間を通じ4日以上 |
法定休日に働かせてはならない人=66条2項の妊産婦と60条1項の年少者
休日の労働そのものを止める定めも、2つの条に置かれています。
1つ目は、妊産婦が請求した場合です。
使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
(労働基準法 第六十六条第二項)
妊産婦が請求すれば、第三十三条や第三十六条の協定があっても休日に労働させてはならないという形です。
2つ目は、満十八才に満たない者です。
第三十二条の二から第三十二条の五まで、第三十六条、第四十条及び第四十一条の二の規定は、満十八才に満たない者については、これを適用しない。
(労働基準法 第六十条第一項)
第六十条第一項が適用しないとしている条の中に、第三十六条が入っています。
協定による休日の労働という道が、満十八才未満の者には開かれていない並びです。
| 対象 | 休日の労働の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 妊産婦(請求した場合) | 休日に労働させてはならない | 第六十六条第二項 |
| 満18才に満たない者 | 第三十六条を適用しない | 第六十条第一項 |
法定休日の労働の記録=施行規則54条1項6号の「休日労働時間数」
休日に働いた時間を後から数え直すときの手がかりが、会社が作る賃金台帳です。
使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。
(労働基準法 第百八条)
法第三十三条若しくは法第三十六条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させた場合又は午後十時から午前五時(厚生労働大臣が必要であると認める場合には、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時)までの間に労働させた場合には、その延長時間数、休日労働時間数及び深夜労働時間数
(労働基準法施行規則 第五十四条第一項第六号)
賃金台帳には延長時間数・休日労働時間数・深夜労働時間数の欄が並んでいます。
同じ条の第二項は、就業規則で法と異なる休日を定めた場合の数え方を置いています。
前項第六号の労働時間数は当該事業場の就業規則において法の規定に異なる所定労働時間又は休日の定をした場合には、その就業規則に基いて算定する労働時間数を以てこれに代えることができる。
(労働基準法施行規則 第五十四条第二項)
休日労働時間数の欄が外れるのは、第五項で第四十一条各号の労働者と第四十一条の二第一項で労働させる労働者に限られています。
法第四十一条各号のいずれかに該当する労働者及び法第四十一条の二第一項の規定により労働させる労働者については第一項第五号及び第六号は、これを記入することを要しない。
(労働基準法施行規則 第五十四条第五項)
法定休日を与えないときの罰則=119条1号に並ぶ35条
第三十五条は、罰則の条に名前が挙がっている条です。
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
(労働基準法 第百十九条)
第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第六項、第三十七条
(労働基準法 第百十九条第一号)
休日を与えない扱いは罰則が置かれた条の違反という位置づけになります。
同じ号には、休日の労働の割増賃金を定める第三十七条と、時間の上限を定める第三十六条第六項も並んでいます。
金額や期間の当てはめではなく、条文に名前が挙がっているかどうかだけをここでは確かめました。
法定休日についてよくある質問
- 法定休日は週に何日ですか?
-
労働基準法第三十五条第一項は、使用者が労働者に毎週少くとも一回の休日を与えなければならないと定めています。
第二項により、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者には第一項が適用されません。
- 「法定休日」という言葉は条文にありますか?
-
労働基準法と施行規則の条文に「法定休日」という語は無く、使われているのは「休日」です。
第三十六条第一項は、第三十五条の休日を「前条の休日」として引いています。
- 4週4日の休日にするとき、会社は何を決めますか?
-
施行規則第十二条の二第二項が、就業規則その他これに準ずるものにおいて、四日以上の休日を与えることとする四週間の起算日を明らかにするものとしています。
- 法定休日に働かせるには何が必要ですか?
-
第三十六条第一項の書面による協定をして行政官庁に届け出るか、第三十三条第一項の災害等による臨時の必要があって行政官庁の許可(急迫のときは事後に遅滞なく届出)を経ることが条文上の道です。
- 法定休日に働いたときの割増賃金はどう決まりますか?
-
第三十七条第一項が、二割五分以上五割以下の範囲内で政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払うよう定めています。
休日の労働が午後十時から午前五時までに及ぶ分は、施行規則第二十条第二項が六割以上としています。
- 管理職には法定休日の決まりが当てはまらないのですか?
-
第四十一条の柱書は、第二号の監督若しくは管理の地位にある者について、労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用しないとしています。
当てはまるかどうかは役職名ではなく、第二号の言葉に当たるかで決まる並びです。
- 妊娠中でも休日に出勤させられることはありますか?
-
第六十六条第二項は、妊産婦が請求した場合、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、休日に労働させてはならないと定めています。
- 法定休日を与えないとどうなりますか?
-
第百十九条第一号が第三十五条を挙げており、違反した者は六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処するとしています。
法定休日を条文で確かめた結果の一覧
- 休日の数は毎週少くとも一回(第三十五条第一項)
- 例外は四週間を通じ四日以上(第三十五条第二項)で、4週間の起算日は就業規則で明らかにする(施行規則第十二条の二第二項)
- 「法定休日」「所定休日」「振替休日」「代休」の語は労働基準法・施行規則に無く、条文の語は「休日」
- 休日に働かせる根拠は第三十六条第一項の協定・届出と、第三十三条の臨時の必要
- 休日の労働の割増賃金は第三十七条第一項(率は政令)、深夜に及ぶ分は六割以上(施行規則第二十条第二項)
- 1年単位の変形労働時間制の連続労働は原則六日まで(施行規則第十二条の四第五項)
- 休日は就業規則の記載事項(第八十九条第一号)で、労働条件の明示は書面の交付(施行規則第五条)
- 第四十一条各号の労働者には休日の規定を適用せず、第四十一条の二は年104日以上・4週4日以上
- 妊産婦の請求(第六十六条第二項)と満18才未満(第六十条第一項)は休日の労働に制限がある
- 第三十五条の違反は第百十九条第一号の罰則の対象
自分の職場を見るときは、就業規則で休日が週に何回置かれているかと、4週4日の形なら起算日がどこかを分けて確かめてみてください。
そのうえで休日に出勤した日が第三十五条の休日に当たるかどうかで、第三十七条の割増賃金の扱いが変わるのが条文の構えです。
個別の事情への当てはめは、事業場を管轄する労働基準監督署か弁護士に相談する領域になります。
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参考文献
条文の確認日は2026年10月17日です。

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