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36協定とは何か──労働基準法36条の限度時間45時間と、特別条項でも超えられない4つの線を条文で確かめる

「うちは36協定を出しているから、残業は何時間でもさせられる」。

転職先を選ぶときも、いまの職場の残業を数えるときも、この一言を耳にすることがあります。

この記事は、その話が労働基準法の条文の上でどこまで成り立つのかを確かめます。

体験談も、伝聞も、転職サイトのまとめも使いません。

使うのは、e-Gov法令検索に載っている条文と、厚生労働省が公開している資料だけです。

先に結論を書きます。

36協定を届け出ても、残業時間は無制限になりません。原則は1か月45時間・1年360時間で、特別条項を付けても超えられない線が条文にはっきり書かれています。

条文と公的資料の確認日は2026年9月17日です。

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36協定は、残業をさせるために労働基準法が用意した唯一の入り口です

最初に押さえるのは、36協定が「許可」ではなく「例外の作り方」だという点です。

そもそも法律は、1日8時間・1週40時間で切っている

労働時間の原則は労働基準法第32条に書かれています。

使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

(出典:労働基準法 第三十二条第一項(e-Gov法令検索))

使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

(出典:労働基準法 第三十二条第二項(e-Gov法令検索))

条文は「労働させてはならない」と書いています。

つまり、残業は原則として禁止されている行為です。

36協定は、その禁止を外すための書面です

この禁止を外す方法を定めているのが、労働基準法第36条第1項です。

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この条において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。

(出典:労働基準法 第三十六条第一項(e-Gov法令検索))

「36協定」という呼び名は、この第36条から来ています。

条文が求めているのは2つです。書面で協定を結ぶことと、それを行政官庁に届け出ることです。

どちらか一方だけでは足りません。

この記事が何を根拠にしているか

根拠にしたのは、次の3種類です。

  • e-Gov法令検索に載っている労働基準法・労働基準法施行規則の条文
  • 厚生労働省「確かめよう労働条件」サイトの36協定の解説ページ
  • 厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」(PDF)

条文と公的資料に書いていないことは、この記事では書きません。

36協定がないまま残業させると、労働基準法32条違反になります

届け出ていない状態で残業させることは、手続きの不備ではなく法律違反です。

罰則は第119条に置かれている

第32条に違反した場合の罰則は、労働基準法第119条に書かれています。

次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。

(出典:労働基準法 第百十九条第一項(e-Gov法令検索))

同じ項の第1号が、対象となる条文を並べています。

第三条、第四条、第七条、第十六条、第十七条、第十八条第一項、第十九条、第二十条、第二十二条第四項、第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第六項、第三十七条、第三十九条(第七項を除く。)、第六十一条、第六十二条、第六十四条の三から第六十七条まで、第七十二条、第七十五条から第七十七条まで、第七十九条、第八十条、第九十四条第二項、第九十六条又は第百四条第二項の規定に違反した者

(出典:労働基準法 第百十九条第一項第一号(e-Gov法令検索))

この一覧の中に、第32条と第36条第6項が入っています。

罰の対象になるのは会社ではなく「使用者」という個人である点も、条文の書き方から読み取れます。

36協定で延ばせる時間の上限は、1か月45時間・1年360時間です

ここが「何時間でもさせられる」という話が崩れるところです。

限度時間という言葉が条文に置かれている

第36条第3項が、協定で定められる時間に枠をはめています。

前項第四号の労働時間を延長して労働させることができる時間は、当該事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において、限度時間を超えない時間に限る。

(出典:労働基準法 第三十六条第三項(e-Gov法令検索))

その「限度時間」の中身は、次の第4項が数字で示しています。

前項の限度時間は、一箇月について四十五時間及び一年について三百六十時間(第三十二条の四第一項第二号の対象期間として三箇月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあつては、一箇月について四十二時間及び一年について三百二十時間)とする。

(出典:労働基準法 第三十六条第四項(e-Gov法令検索))

1か月45時間・1年360時間。これが条文に書かれた原則です。

1年単位の変形労働時間制だけ数字が違う

かっこ書きにあるとおり、対象期間を3か月より長く定める1年単位の変形労働時間制では、1か月42時間・1年320時間になります。

自分の会社がどちらなのかは、36協定の様式と就業規則で確認することになります。

原則の上限を表にする

区分1か月1年
原則45時間360時間
対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制42時間320時間

この表の数字は、いずれも第36条第4項の条文そのものです。

36協定の特別条項を付けても、超えられない線が4つあります

「特別条項」は、上限を消す仕組みではありません。別の上限に乗り換える仕組みです。

特別条項の根拠は第36条第5項

臨時的に限度時間を超える必要がある場合の定めが、第5項に置かれています。

第一項の協定においては、第二項各号に掲げるもののほか、当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に第三項の限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、一箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間(第二項第四号に関して協定した時間を含め百時間未満の範囲内に限る。)並びに一年について労働時間を延長して労働させることができる時間(同号に関して協定した時間を含め七百二十時間を超えない範囲内に限る。)を定めることができる。 この場合において、第一項の協定に、併せて第二項第二号の対象期間において労働時間を延長して労働させる時間が一箇月について四十五時間(第三十二条の四第一項第二号の対象期間として三箇月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあつては、一箇月について四十二時間)を超えることができる月数(一年について六箇月以内に限る。)を定めなければならない。

(出典:労働基準法 第三十六条第五項(e-Gov法令検索))

この1つの項の中に、3つの数字が入っています。

1か月は100時間未満、1年は720時間以内、45時間を超えてよいのは1年に6か月以内です。

4つ目の線は第36条第6項にある

さらに第6項が、協定の中身とは別に、実際に働かせる時間そのものに要件を置いています。

使用者は、第一項の協定で定めるところによつて労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させる場合であつても、次の各号に掲げる時間について、当該各号に定める要件を満たすものとしなければならない。

(出典:労働基準法 第三十六条第六項(e-Gov法令検索))

その各号が、次の3つです。

一 坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務について、一日について労働時間を延長して労働させた時間 二時間を超えないこと。

(出典:労働基準法 第三十六条第六項第一号(e-Gov法令検索))

二 一箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間 百時間未満であること。

(出典:労働基準法 第三十六条第六項第二号(e-Gov法令検索))

三 対象期間の初日から一箇月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の一箇月、二箇月、三箇月、四箇月及び五箇月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間の一箇月当たりの平均時間 八十時間を超えないこと。

(出典:労働基準法 第三十六条第六項第三号(e-Gov法令検索))

第3号が、いわゆる「複数月平均80時間」です。2か月平均から6か月平均まで、どの区切りで見ても80時間を超えてはいけないという書き方になっています。

そして第6項違反は、先に見た第119条の罰則の対象に入っています。

特別条項の4つの線を表にする

何の線か条文数字
1か月の上限(休日労働を含む)第36条第5項・第6項第2号100時間未満
1年の上限(休日労働は含まない)第36条第5項720時間以内
45時間を超えてよい月数第36条第5項1年に6か月以内
2〜6か月の平均(休日労働を含む)第36条第6項第3号80時間以内

1か月と平均の2つは休日労働を含めて数える、1年の720時間は時間外労働だけで数える。条文の書き分けはここが分かれ目です。

36協定に何を書くかは、労働基準法36条2項と施行規則17条が決めています

協定は自由な書式ではありません。書くべき事項が条文で指定されています。

第36条第2項が挙げる5つ

前項の協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

(出典:労働基準法 第三十六条第二項(e-Gov法令検索))

各号の内容は次のとおりです。

  • 一 この条の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができることとされる労働者の範囲
  • 二 対象期間(この条の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる期間をいい、一年間に限るものとする。第四号及び第六項第三号において同じ。)
  • 三 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる場合
  • 四 対象期間における一日、一箇月及び一年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数
  • 五 労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働省令で定める事項

第2号に「一年間に限るもの」と書かれているため、対象期間を2年や3年にすることはできません。

第5号の「厚生労働省令で定める事項」は施行規則17条にある

その中身は、労働基準法施行規則第17条第1項です。

法第三十六条第二項第五号の厚生労働省令で定める事項は、次に掲げるものとする。 ただし、第四号から第七号までの事項については、同条第一項の協定に同条第五項に規定する事項に関する定めをしない場合においては、この限りでない。

(出典:労働基準法施行規則 第十七条第一項(e-Gov法令検索))

各号を並べると、こうなります。

  • 一 法第三十六条第一項の協定(労働協約による場合を除く。)の有効期間の定め
  • 二 法第三十六条第二項第四号の一年の起算日
  • 三 法第三十六条第六項第二号及び第三号に定める要件を満たすこと。
  • 四 法第三十六条第三項の限度時間(以下この項において「限度時間」という。)を超えて労働させることができる場合
  • 五 限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康及び福祉を確保するための措置
  • 六 限度時間を超えた労働に係る割増賃金の率
  • 七 限度時間を超えて労働させる場合における手続

第4号から第7号は、特別条項を付けるときだけ必要になる項目です。ただし書きがそう読める形で置かれています。

健康確保措置の記録には保存年数がある

使用者は、前項第五号に掲げる措置の実施状況に関する記録を同項第一号の有効期間中及び当該有効期間の満了後五年間保存しなければならない。

(出典:労働基準法施行規則 第十七条第二項(e-Gov法令検索))

有効期間が終わってからも5年間は残す決まりです。

36協定を結ぶ相手は、過半数組合か過半数代表者です

誰と結んだかで、協定そのものが無効になることがあります。

過半数代表者の要件は施行規則6条の2

第36条第1項は「労働者の過半数を代表する者」と書くだけですが、その人が誰でよいわけではありません。

労働基準法施行規則第6条の2第1項が、2つの要件を置いています。

一 法第四十一条第二号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。

(出典:労働基準法施行規則 第六条の二第一項第一号(e-Gov法令検索))

二 法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であつて、使用者の意向に基づき選出されたものでないこと。

(出典:労働基準法施行規則 第六条の二第一項第二号(e-Gov法令検索))

管理監督者ではないこと、そして会社が指名した人ではないこと。この2つが条文の要件です。

厚生労働省も、締結の際の注意点として同じ内容を案内しています。

会社が一方的に選んだ人と結んだ36協定は、この第2号の要件を満たしません。

代表者に不利益な扱いをしてはならない

使用者は、労働者が過半数代表者であること若しくは過半数代表者になろうとしたこと又は過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として不利益な取扱いをしないようにしなければならない。

(出典:労働基準法施行規則 第六条の二第三項(e-Gov法令検索))

会社側には配慮義務も置かれています。

使用者は、過半数代表者が法に規定する協定等に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならない。

(出典:労働基準法施行規則 第六条の二第四項(e-Gov法令検索))

36協定の届出先と様式は、労働基準法施行規則16条が決めています

結んだだけでは効力が生まれません。届け出て初めて残業させられるようになります。

届出先は所轄労働基準監督署長

法第三十六条第一項の規定による届出は、様式第九号(同条第五項に規定する事項に関する定めをする場合にあつては、様式第九号の二)により、所轄労働基準監督署長にしなければならない。

(出典:労働基準法施行規則 第十六条第一項(e-Gov法令検索))

特別条項を付けない場合は様式第九号、付ける場合は様式第九号の二です。

新技術・新商品等の研究開発業務については、別の様式が指定されています。

前項の規定にかかわらず、法第三十六条第十一項に規定する業務についての同条第一項の規定による届出は、様式第九号の三により、所轄労働基準監督署長にしなければならない。

(出典:労働基準法施行規則 第十六条第二項(e-Gov法令検索))

更新のときは簡略な方法が認められている

法第三十六条第一項の協定(労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。以下この項において同じ。)を更新しようとするときは、使用者は、その旨の協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることによつて、前二項の届出に代えることができる。

(出典:労働基準法施行規則 第十六条第三項(e-Gov法令検索))

36協定を結んでも、割増賃金の支払い義務は消えません

協定は「働かせてよい」だけを作ります。「ただで働かせてよい」は作りません。

割増賃金は第37条の義務

使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。 ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

(出典:労働基準法 第三十七条第一項(e-Gov法令検索))

条文に出てくる「前条第一項」が、まさに36協定のことです。36協定で働かせた時間には、そのまま割増賃金の義務がかかります。

1か月60時間を超えた部分は5割以上になると、同じ項のただし書に書かれています。

深夜の割増は別に置かれている

使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

(出典:労働基準法 第三十七条第四項(e-Gov法令検索))

割増賃金の基礎から外せる手当は限られている

第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

(出典:労働基準法 第三十七条第五項(e-Gov法令検索))

条文は「家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金」と限定して書いています。

36協定の上限規制には、条文上の例外が置かれている業務があります

上限規制は全員に同じ形でかかるわけではありません。

研究開発業務は第36条第11項で外れている

第三項から第五項まで及び第六項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定は、新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務については適用しない。

(出典:労働基準法 第三十六条第十一項(e-Gov法令検索))

限度時間と、1か月100時間未満・複数月平均80時間の要件が適用されない書き方になっています。

建設・医師には附則で別の扱いが置かれている

災害時の復旧・復興の事業については、第139条第1項が第36条の読み替えを定めています。

工作物の建設の事業(災害時における復旧及び復興の事業に限る。)その他これに関連する事業として厚生労働省令で定める事業に関する第三十六条の規定の適用については、当分の間、同条第五項中「時間(第二項第四号に関して協定した時間を含め百時間未満の範囲内に限る。)」とあるのは「時間」と、「同号」とあるのは「第二項第四号」とし、同条第六項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定は適用しない。

(出典:労働基準法 第百三十九条第一項(e-Gov法令検索))

医業に従事する医師についても、第141条が別の枠組みを置いています。

使用者は、第一項の場合において、第三十六条第一項の協定で定めるところによつて労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させる場合であつても、同条第六項に定める要件並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定める時間を超えて労働させてはならない。

(出典:労働基準法 第百四十一条第三項(e-Gov法令検索))

この第3項に違反した場合の罰則も、同じ条の第5項に置かれています。

第三項の規定に違反した者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。

(出典:労働基準法 第百四十一条第五項(e-Gov法令検索))

36協定で、条文だけでは分からない2つの点

条文だけでは答えが出ない点を並べます。

自分の会社の36協定の中身

何時間で協定しているかは、会社ごとに違います。

条文からは分かりません。

違反があった場合に実際にどう処理されるか

罰則の条文はありますが、監督署が実際にどの段階で何をするかまでは、条文からは読み取れません。

36協定についてよくある質問

36協定があれば何時間でも残業させられますか

いいえ。第36条第3項・第4項が1か月45時間・1年360時間の限度時間を置いています。

特別条項を付けた場合でも、第5項と第6項の4つの線を超えることはできません。

36協定は誰と結ぶのですか

過半数で組織する労働組合があればその組合、なければ労働者の過半数を代表する者です。

代表者の要件は労働基準法施行規則第6条の2第1項に置かれています。

36協定を届け出ていない会社で残業したらどうなりますか

会社側が第32条違反になります。

罰則は第119条第1項で、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金と書かれています。

特別条項の「1か月100時間未満」に休日労働は入りますか

入ります。第36条第6項第2号が「労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間」と書いています。

一方、1年720時間のほうは第5項で「労働時間を延長して労働させることができる時間」とだけ書かれています。

36協定の有効期間は何年ですか

対象期間は第36条第2項第2号で「一年間に限るもの」とされています。

有効期間の定めそのものは、労働基準法施行規則第17条第1項第1号で協定に書くべき事項とされています。

転職先が36協定を届け出ているか調べられますか

労働条件通知書と就業規則で、時間外労働の扱いがどう書かれているかは確認できます。

まとめ:36協定で確かめたこと

この記事で条文から確かめられたのは、次の6点です。

  • 労働基準法第32条は1週40時間・1日8時間を超える労働を禁止しており、36協定はその例外を作る書面である
  • 書面で結ぶことと行政官庁に届け出ることの両方が第36条第1項の要件である
  • 限度時間は1か月45時間・1年360時間(1年単位の変形労働時間制で対象期間が3か月超なら42時間・320時間)
  • 特別条項でも、1か月100時間未満・1年720時間以内・45時間超は年6か月以内・2〜6か月平均80時間以内の4つを超えられない
  • 第36条第6項違反は第119条第1項第1号の罰則の対象である
  • 36協定を結んでも、第37条の割増賃金の支払い義務は消えない

会社が「36協定を出しているから大丈夫」と言ったとき、確かめるべきなのは協定の有無ではなく、協定に書かれた時間と実際の時間です。


この記事で使った一次資料

条文と公的資料の確認日は2026年9月17日です。

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