MENU

年俸制で残業代は出ないのか──労働基準法24条の「毎月一回以上」と37条の割増賃金を条文で確かめた

年俸制で残業代は出ないのか──労働基準法24条の「毎月一回以上」と37条の割増賃金を条文で確かめた
年俸制で残業代は出ないのか──労働基準法24条の「毎月一回以上」と37条の割増賃金を条文で確かめた

年俸制だから残業代は出ない、という説明を受けたことはありませんか。

転職のオファーで年収を1年分の総額だけで示されると、時間外の手当は年収に含まれていると思い込みやすいところです。

この記事は、年俸制で働くときに条文が何を求めているのかを、労働基準法と施行規則の言葉だけで確かめます。

結論から書くと、次のとおりです。

条文に年俸制で割増賃金が外れる文言は無いというのが、確かめた結果になります。

条文の確認日は2026年10月7日です。

TOC

年俸制という言葉の位置=労働基準法の条文には出てこない語

最初に押さえておきたいのは、「年俸制」という言葉そのものが労働基準法の条文に出てこないことです。

条文が使っているのは、もっと広い「賃金」という言葉になります。

この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。

(労働基準法 第十一条)

名称の如何を問わず、労働の対償として支払うものは全部、この法律の賃金に当たります。

年で額を決めていても月で決めていても、条文の上ではどちらも同じ「賃金」として扱われる、という出発点です。

このあと見る支払の時期や割増賃金の条文も、すべてこの「賃金」を対象にしています。

年俸制でも支払は毎月=労働基準法第24条第2項の「毎月一回以上」

年俸制の額は1年分で決めますが、支払い方は条文で決まっています。

根拠は、賃金支払の原則を並べた第二十四条の第二項です。

賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。

(労働基準法 第二十四条第二項)

年の額で決めた賃金も、毎月一回以上・一定の期日で払う形になります。

年に1回まとめて払う、あるいは支払日を月ごとにばらばらにする、という払い方は、この項の言葉に合いません。

第一項の「通貨で、直接労働者に、その全額を」という原則も、年俸制だからといって外れるわけではありません。

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

(労働基準法 第二十四条第一項)

第二十四条の5つの原則は、賃金支払の5原則を労働基準法24条で確かめた記事で1つずつ並べています。↓

年俸制で毎月払いの例外になる支払=第24条第2項ただし書と施行規則第8条

第二十四条第二項には、毎月払いの原則が当たらない支払も書かれています。

ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。

(労働基準法 第二十四条第二項)

「賞与その他これに準ずるもの」の中身は、施行規則第八条に並んでいます。

法第二十四条第二項但書の規定による臨時に支払われる賃金、賞与に準ずるものは次に掲げるものとする。

(労働基準法施行規則 第八条)

一箇月を超える期間の出勤成績によつて支給される精勤手当

(労働基準法施行規則 第八条第一号)

一箇月を超える一定期間の継続勤務に対して支給される勤続手当

(労働基準法施行規則 第八条第二号)

一箇月を超える期間にわたる事由によつて算定される奨励加給又は能率手当

(労働基準法施行規則 第八条第三号)

支払の種類毎月一回以上の原則根拠
毎月の賃金当たる第二十四条第二項本文
臨時に支払われる賃金当たらない第二十四条第二項ただし書
賞与当たらない第二十四条第二項ただし書
1か月を超える期間の精勤手当・勤続手当・能率手当など当たらない施行規則第八条各号

条文の言葉が例外にしているのは、臨時の賃金と賞与、それに準ずる省令の3つだけです。

年俸のうち毎月払いでない部分があるなら、それが賞与などの例外に当たる支払かどうかを書面で確かめることになります。

年俸制でも労働時間の上限は同じ=第32条の1週40時間・1日8時間

賃金を年で決めることと、労働時間の上限は別の話です。

第三十二条の上限には、賃金の決め方による区別がありません。

使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

(労働基準法 第三十二条第一項)

使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

(労働基準法 第三十二条第二項)

年俸制で働く人にも、1週40時間・1日8時間の上限はそのまま当てはまります。

第一項は1週間の上限、第二項は1日の上限で、どちらにも「労働者に」とだけ書かれ、賃金の形で労働者を分けていません。

この上限を超えて働かせるには、原則として第三十六条の協定が要る仕組みです(災害などの臨時の必要は第三十三条)。

上限を超えた時間が、次に見る第三十七条の割増賃金の対象になります。

年俸制で時間外・休日に働いたとき=第37条第1項の割増賃金

「年俸制で残業代は出ないのか」という問いに直接答えるのが、第三十七条第一項です。

使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

(労働基準法 第三十七条第一項)

主語は使用者で、条件は「労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合」です。

この項の言葉には、賃金を年で決めたかどうかの区別が置かれていません。

同じ項のただし書は、1か月の延長が60時間を超えた部分の率も決めています。

ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

(労働基準法 第三十七条第一項)

政令で決まっている率そのものは、割増賃金の率を労働基準法37条と政令で確かめた記事で時間外・休日・深夜ごとに並べています。↓

年俸制の深夜労働=第37条第4項の午後10時から午前5時

時間外かどうかとは別に、働いた時間帯にかかる割増賃金もあります。

使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

(労働基準法 第三十七条第四項)

この項も、賃金の決め方による区別をしていません。

年俸制で働く人が午後十時から午前五時までの間に働いた時間は、この項の言葉に当たります。

働き方根拠の条文条文が定める率の線
1週40時間・1日8時間を超えて延長第三十七条第一項二割五分以上五割以下の範囲で政令の率以上
1か月60時間を超えた延長第三十七条第一項ただし書五割以上
休日の労働第三十七条第一項二割五分以上五割以下の範囲で政令の率以上
午後10時から午前5時の労働第三十七条第四項二割五分以上

時間外と深夜が重なる時間は、第一項と第四項の両方の言葉に当たることになります。

年俸制の割増賃金の単価=施行規則第19条の「一定の期間」による換算

割増賃金は、「通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額」に率を掛けて出します。

その計算額の出し方を決めているのが、施行規則第十九条です。

法第三十七条第一項の規定による通常の労働時間又は通常の労働日の賃金の計算額は、次の各号の金額に法第三十三条若しくは法第三十六条第一項の規定によつて延長した労働時間数若しくは休日の労働時間数又は午後十時から午前五時(厚生労働大臣が必要であると認める場合には、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時)までの労働時間数を乗じた金額とする。

(労働基準法施行規則 第十九条第一項)

各号は、賃金を何で決めているかごとに分かれています。

月によつて定められた賃金については、その金額を月における所定労働時間数(月によつて所定労働時間数が異る場合には、一年間における一月平均所定労働時間数)で除した金額

(労働基準法施行規則 第十九条第一項第四号)

月、週以外の一定の期間によつて定められた賃金については、前各号に準じて算定した金額

(労働基準法施行規則 第十九条第一項第五号)

第十九条第一項賃金の決め方1時間あたりの金額の出し方
第一号時間その金額
第二号日1日の所定労働時間数で割る
第三号週週の所定労働時間数で割る
第四号月月の所定労働時間数で割る
第五号月、週以外の一定の期間前各号に準じて算定

条文には「年」という言葉はなく、時間・日・週・月のほかは第五号の「月、週以外の一定の期間」でまとめられています。

年で決めた賃金を当てはめるなら、第五号の「前各号に準じて算定した金額」の言葉を見ることになります。

いくつかの決め方を組み合わせた賃金は、第七号が部分ごとに計算して足す定めです。

労働者の受ける賃金が前各号の二以上の賃金よりなる場合には、その部分について各号によつてそれぞれ算定した金額の合計額

(労働基準法施行規則 第十九条第一項第七号)

出来高払制その他の請負制で決めた賃金は、第六号が別の割り方を置いています。

出来高払制その他の請負制によつて定められた賃金については、その賃金算定期間(賃金締切日がある場合には、賃金締切期間、以下同じ)において出来高払制その他の請負制によつて計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における、総労働時間数で除した金額

(労働基準法施行規則 第十九条第一項第六号)

各号のどれにも含まれない賃金の扱いは、第二項に置かれています。

休日手当その他前項各号に含まれない賃金は、前項の計算においては、これを月によつて定められた賃金とみなす。

(労働基準法施行規則 第十九条第二項)

日・週・月で決めた賃金(第二号〜第四号)は、所定労働時間数で割ります。

実際に働いた時間で割るのは、第六号の出来高払制だけです。

所定労働時間がどう決まっているかは、労働条件通知書と就業規則で確かめる項目になります。

年俸制で割増賃金の単価に入れない賃金=第37条第5項と施行規則第21条

単価を出すとき、基礎に入れない賃金も条文で決まっています。

第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

(労働基準法 第三十七条第五項)

「厚生労働省令で定める賃金」は、施行規則第二十一条に並んでいます。

法第三十七条第五項の規定によつて、家族手当及び通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、同条第一項及び第四項の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。

(労働基準法施行規則 第二十一条)

算入しない賃金根拠
家族手当第三十七条第五項
通勤手当第三十七条第五項
別居手当施行規則第二十一条第一号
子女教育手当施行規則第二十一条第二号
住宅手当施行規則第二十一条第三号
臨時に支払われた賃金施行規則第二十一条第四号
一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金施行規則第二十一条第五号

年俸制で特に読み比べたいのは、第四号と第五号の言葉です。

臨時に支払われた賃金

(労働基準法施行規則 第二十一条第四号)

一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

(労働基準法施行規則 第二十一条第五号)

年俸の中に、1か月を超える期間ごとに支払う部分や臨時に支払う部分があるかどうかで、どの号の言葉に当たるかを見ていく形です。

算入しない賃金はこの7つの列挙で、条文に並んでいない手当は列挙の外にあります。

年俸制と管理監督者=第41条が外すのは労働時間・休憩・休日

年俸制と一緒に「管理職だから」と説明されることもあります。

労働時間・休憩・休日の規定を外す条文は、賃金の決め方ではなく働く人の区分で書かれています。

この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

(労働基準法 第四十一条)

事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者

(労働基準法 第四十一条第二号)

第四十一条が見ているのは「監督若しくは管理の地位にある者」かどうかで、年俸制かどうかは条文の言葉に入っていません。

年俸制であることと管理監督者に当たることは、条文の上では別の問いとして読むことになります。

また、第四十一条の柱書の言葉は「労働時間、休憩及び休日」で、深夜の割増賃金という言葉は入っていません。

年俸制のオファーで確かめる書面=第15条・施行規則第5条・第89条

年俸制のオファーを受けたら、入社前に示される労働条件で賃金の決め方と払い方を確かめられます。

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

(労働基準法 第十五条第一項)

始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

(労働基準法施行規則 第五条第一項第二号)

賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

(労働基準法施行規則 第五条第一項第三号)

臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第八条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項

(労働基準法施行規則 第五条第一項第五号)

第二号に「所定労働時間を超える労働の有無」、第三号に「賃金の締切り及び支払の時期」、第五号に「賞与」が入っています。

このうち書面で示す事項は、第三項と第四項が決めています。

法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める事項は、第一項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)とする。

(労働基準法施行規則 第五条第三項)

法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。

(労働基準法施行規則 第五条第四項)

第三項は第一号から第四号までの事項(昇給を除く)を挙げているので、第二号と第三号は書面で示す事項です。

第五号の賞与は書面の対象に入っておらず、第一項ただし書により、定めがなければ明示しなくてよい事項です。

常時十人以上の労働者がいる会社なら、就業規則にも同じ種類の事項が書かれます。

賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

(労働基準法 第八十九条第二号)

書面年俸制で見る項目根拠
労働条件通知書所定労働時間を超える労働の有無施行規則第五条第一項第二号
労働条件通知書賃金の計算・支払の方法、締切り・支払の時期施行規則第五条第一項第三号
労働条件通知書(定めがある場合。書面の義務はなし)賞与に関する事項施行規則第五条第一項第五号
就業規則賃金の決定・計算・支払の方法、締切り・支払の時期第八十九条第二号

年収の総額だけでなく、毎月いくらを何日に払うのかが書面のどこに書かれているかを見ておくと安心です。

通知書の記載事項の全体は、労働条件通知書の記載事項を労働基準法15条と施行規則5条で確かめた記事で全項目を並べています。↓

年俸制でも賃金台帳に残る記録=第108条と施行規則第54条

割増賃金を後から確かめるときの手がかりが、会社が作る賃金台帳です。

使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。

(労働基準法 第百八条)

記入する事項は、施行規則第五十四条第一項に並んでいます。

労働時間数

(労働基準法施行規則 第五十四条第一項第五号)

法第三十三条若しくは法第三十六条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させた場合又は午後十時から午前五時(厚生労働大臣が必要であると認める場合には、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時)までの間に労働させた場合には、その延長時間数、休日労働時間数及び深夜労働時間数

(労働基準法施行規則 第五十四条第一項第六号)

基本給、手当その他賃金の種類毎にその額

(労働基準法施行規則 第五十四条第一項第七号)

第五号(労働時間数)と第六号(延長・休日・深夜の時間数)の欄を記入しなくてよいのは、第五項が挙げる第四十一条各号の労働者と高度プロフェッショナル制度で働く人です。

法第四十一条各号のいずれかに該当する労働者及び法第四十一条の二第一項の規定により労働させる労働者については第一項第五号及び第六号は、これを記入することを要しない。

(労働基準法施行規則 第五十四条第五項)

年俸制というだけでは記入の免除には当たらない並びになっています。

払われていない割増賃金をさかのぼって請求できる期間は、残業代の時効を労働基準法115条で確かめた記事で確かめています。↓

年俸制についてよくある質問

年俸制なら残業代は出ませんか?

第三十七条第一項は、労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合に割増賃金を支払うよう定めています。

この項の言葉に、賃金を年で決めたかどうかによる区別は置かれていません。

年俸を年1回まとめて払うことはできますか?

第二十四条第二項は、賃金を毎月一回以上、一定の期日を定めて支払うよう定めています。

例外は、臨時に支払われる賃金、賞与と施行規則第八条に並ぶ支払です。

年俸制でも深夜手当はありますか?

第三十七条第四項は、午後十時から午前五時までの間に労働させた時間について、二割五分以上の率で計算した割増賃金を定めています。

この項にも、賃金の決め方による区別はありません。

年俸制の割増賃金の単価はどう出しますか?

施行規則第十九条第一項が、時間・日・週・月ごとの出し方を定めています。

月、週以外の一定の期間によって定められた賃金は、第五号で「前各号に準じて算定した金額」とされています。

割増賃金の単価に入れない手当は何ですか?

第三十七条第五項の家族手当・通勤手当と、施行規則第二十一条の別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・一箇月を超える期間ごとに支払われる賃金です。

年俸制の管理職は残業代の対象外ですか?

第四十一条第二号は「監督若しくは管理の地位にある者」について労働時間・休憩・休日の規定を外していますが、条文が見ているのは地位で、年俸制かどうかではありません。

年俸制の労働時間の上限は何時間ですか?

第三十二条は、休憩時間を除き1週間40時間・1日8時間を超えて労働させてはならないと定めており、賃金の決め方による区別はありません。

年俸制で入社前に何を確かめればよいですか?

施行規則第五条第一項の第二号(所定労働時間を超える労働の有無)と第三号(賃金の計算・支払の方法と時期)は、書面で示す事項です(第五条第三項・第四項)。

第五号の賞与は、定めがあれば示す事項です。

年俸制を条文で確かめた結果の一覧

条文で確かめたこと
  • 「年俸制」という語は労働基準法に無く、条文の言葉は「賃金」(第十一条)
  • 支払は毎月一回以上・一定の期日(第二十四条第二項)
  • 毎月払いの例外は臨時の賃金・賞与・施行規則第八条の3つ
  • 1週40時間・1日8時間の上限は年俸制でも同じ(第三十二条)
  • 時間外・休日・深夜の割増賃金に賃金の決め方による区別は無い(第三十七条第一項・第四項)
  • 単価は施行規則第十九条、算入しない賃金は第三十七条第五項と施行規則第二十一条
  • 労働時間・休憩・休日の規定が外れるのは第四十一条の労働者で、年俸制かどうかではない
  • 賃金台帳の労働時間数の欄が外れるのも第四十一条の労働者など(施行規則第五十四条第五項)

年俸制のオファーを受けたら、時間外と深夜に働いた分の扱いと、毎月の支払額・支払日が書面にどう書かれているかを確かめることになります。

個別の事情への当てはめは、事業場を管轄する労働基準監督署か弁護士に相談する領域です。


あわせて読みたい

手当に時間外の分を含める形は、固定残業代が有効になる条件を労働基準法37条で確かめた記事で整理しています。↓

時間をみなす働き方については、裁量労働制で残業代は出ないのかを条文で確かめた記事にまとめています。↓


参考文献

この記事で使った一次資料

条文の確認日は2026年10月7日です。

Let's share this post !

Author of this article

Comments

To comment

TOC